皆でかなえる、皆で繋がる
『在宅に目を向けよう 療法士に必要な基礎知識と日常生活への視点』
こんにちは。
さっそくですが、新年早々の平成29年1月8日(日)に、当社主催の「在宅に目を向けよう 療法士に必要な基礎知識と日常生活への視点」という研修会を難波御堂筋ホールにて開催しました。

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これから地域で活動してみたいという療法士向けに、外部の方も含めて大阪府立大学の高畑進一先生と畿央大学の松尾篤先生にご講義いただいております。

当日、研修会へは、社外の方も含めて約100名以上の療法士にご参加いただいています。

第1部の講義では、大阪府立大学総合リハビリテーション学研究科の高畑進一先生にご講義いただきました。高畑先生は、大学で「パーキンソン病の生活機能障害に関する研究」を専門にされている先生です。

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今回のご講義でも、「日常生活動作の困難と工夫」をテーマに、パーキンソン病の対象者の事例をご提示いただき、日常生活(食事・排泄・整容・更衣・入浴・家事・買い物・書字・歩行等)において困難となる具体的な内容やそれに対する対応の方法を主にお話しいただきました。

パーキンソン病の対象者が困難な動作の特徴として、①慣れているはずの動作が困難になる。②動作は環境の影響を大きく受ける。③動作には感情や心理状態が強く影響する。など、行為・動作のプラン(企画)と運動プログラムの生成過程として、運動に対する大脳基底核の基本機能や役割をお話いただいたことや、動作手順の計画(プラン)作成・運動プログラムの組み立ては、ほとんどが無意識で行われることや無意識での計画と組み立てに関わっているのが基底核であり、基底核は記憶に蓄えられた運動から目的の動作に必要なものを選択し、順序良く実行すること、切り替えることに働いていることを、具体的な動作を例に挙げていただきながらわかりやすく説明していただきました。

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特に参加者が興味をもった内容としては、パーキンソン病の対象者に対する支援や対応として、教科書に載っているような一般的な知識だけでなく、当事者によって異なる訴えを詳細に把握し、セラピストによるリハビリだけではなく、細かな環境設定などを行い、生活課題を解決していく取り組みについての内容です。

パーキンソン病の症状として、眼球運動に関わる機能が低下することで視野狭窄が起こり、生活動作能力の低下が起こることに対して、眼球運動に関わる機能面に対するアプローチや視野拡大や補助を目的とした環境設定の必要性をお話し下さり、パーキンソン病の対象者は自身の身体に対する認識が低下することも多く、それに対して視覚支援を中心とした環境設定を行うことの効果などもお話いただきました。

第2部の講義では、畿央大学健康科学部理学療法学科の松尾篤先生にご講演いただきました。松尾先生は、大学で「神経リハビリテーション、社会神経科学」の領域を中心に研究活動を行っている先生です。

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今回のご講義では、「在宅で活かせるニューロリハビリテーションの基礎知識」をテーマに、脳科学や社会神経学の基礎的な内容を、具体的な文献をご紹介いただきながら、対象者の日常生活における生活課題の解決策を考える上で、必要となってくるセラピストの考え方と結びつくようなお話をしていただきました。

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具体的には文献をご提示いただきながら、運動先行型の治療・運動実行型の治療・感覚フィードバック型の治療を脳活動の特徴とあわせてご説明していただき、治療の方法の違いによって日常生活動作に対してどのような影響や治療効果が得られるかということを詳しくお話しいただき、またリハビリの量を増やすことで日常生活の活動性が向上することや、それには適切な難易度調整が必要であるお話、実際の生活課題にあわせた治療がしやすい環境であることや治療目的が明確化しやすいなどの理由から、在宅リハビリは通常リハビリよりも効果がある研究結果も出ていることのお話もいただきました。

また、脳科学の内容に関しては、繰り返し手指や腕の生活課題に対する練習を数多くされた対象者とそうでない対象者の手指や腕に関する脳の活動と比較すると、練習を多くされた対象者の脳の活動量が活発になっており、そのことから数多く練習することの有用性をあらためて再確認することもできました。社会神経学の内容に関しては、コミュニケーションは対象者に対して環境の1つと考えられ、リハビリテーションに関しても、関わる人やコミュニケーションの取り方で対象者に与える影響は良くも悪くもなるという研究結果が出てきているというお話があり、非常に参考になりました。

今後も、「少しでも在宅に興味をもった療法士を増やしたい」「専門職の質の向上」を目的に、このような無料研修会を定期的に開催予定です。

次回は、8月頃の研修会開催を予定していますので、ご都合良ければ、みなさまのご参加お待ちしています。
(研修会の案内も準備出来次第、当社ホームページへ掲載予定です。)

サポート部 部長 中道
理学療法士 門田

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